当初、西武へのFA移籍が有力とみられていましたが、近藤選手の代理人の情報操作による巧みな交渉術で、楽天を除く5球団が翻弄されていたようです。経緯を追ってみたいと思います
2022年
- 10月4日 以前から懇意にしている山川、源田ら西武ナインだけでなく辻監督、松井ヘッド、平石打撃コーチらと談笑し、時に真剣に相手の話に耳を傾けるなど、もはやライバル球団という関係を超えた〝信頼関係〟を構築
- 10月18日 日本ハム・近藤、新庄監督に反発しFA宣言? オリックス・ソフトBが引き抜くか、権利行使報道に早くも諦めの声
- 10月19日 近藤の今季年俸はチーム最高額の2億5500万円。宣言するようなら出身地・千葉のロッテで決まりとみられていた
- 10月20日 新庄監督「次はエスコンフィールドで近藤君と一緒に野球が出来る様に全力で願い続けます!!」
- 11月5日 【西武】日本ハム近藤健介FA宣言なら獲得乗り出す 争奪戦必至も補強ポイント合致
- 11月8日 近藤健介、FA宣言
- 11月11日 ソフトバンクは出来高払いを含めると6年総額30億円超の大型契約を提示。
- 11月15日 オリックス、近藤健介争奪戦参戦、4年以上の契約を提示する方向
- 11月21日 日本ハムからFAの近藤健介、西武入りへ 少年時代からファン、松井稼頭央監督の直接出馬が決め手に。近藤は千葉出身で、関東で長期契約でのプレーを希望しているとの意向。森の残留資金の6年総額24億円規模の条件を転用
- 11月23日 近藤健介 移籍か残留で揺れる胸中「年内には決めたいですけど…」「野球選手である以上、優勝したいですし、その中のピースとしてグラウンド上に立っていたい」
- 11月30日 後藤社長兼オーナー代行、スポンサーパーティーにて、獲得を目指しているガンケル(阪神を退団)、近藤(日本ハムからFA権を行使)、オスナ(今季ロッテ)とみられるシルエットを紹介し、「今、GMの三笠君が鋭意活動中です。まもなく結果が出ると思いますよ」と予告
- 12月4日 オリックス中川「背番号8にしたかったけど待ってくれって言われた」オリックス移籍が濃厚に。
- 12月13日 「もちろんファイターズで11年間やって恩もありますし、入団当初からお世話になっている中嶋監督(オリックス)と野球をやりたいというのも。いろんな思いがあり、ちょっと長引いてしまった」
- 12月21日 2度目の交渉では近藤が心酔する長谷川勇也打撃コーチが同席し、球団の魅力をPR。当初の4年20億円規模とみられた条件から出来高を含めて6年総額35億円規模となり、最終的に出来高含め7年50億円以上を提示
- 11月末 近藤サイドは11月末に西武、ロッテに断りを入れる
- 12月初旬 日本ハムにも退団を表明
- 12月12日 近藤健介、柳田超え球界最高年俸でソフトバンク入り
2023年
- 1月3日 移籍した理由;「勝つことによって、自分のレベルもやっぱりどんどん上がってくる」(『F-PARK SPECIAL 近藤健介と上沢直之~苦悩と葛藤の日々、そして旅立ちの1年~』)
- 1月10日 「最初からソフトバンク入りが前提で、我々は金銭面を引き上げるために使われたとの疑念も消えない。最後まで利用されたのがオリックスだったのではないかとみている」(西武球団関係者)
- 4月23日 「一番は契約年数」「自分のことより日ハムの新戦力」ソフバン近藤健介が日ハムを離れた「本当の理由」
備考
- オリックスはポスティングシステムによるMLB挑戦を目指す吉田正尚外野手の後釜として6年総額30億円の大型契約を提示したもよう。中嶋聡監督、中垣征一郎巡回ヘッドコーチ、小谷野栄一打撃コーチ、厚沢和幸投手コーチ、福良淳一ゼネラルマネジャー(GM)と日ハム出身者が多い(出典元)
- 西武も近藤とのパイプという点では引けを取らない。さらに、近藤に関東志向があることはオリックスにはない強み。森に充てるはずだった複数年契約分が浮き、近藤につぎ込める
- 最も地縁が深いのはロッテだ。近藤は千葉出身で、ロッテのジュニアチームに在籍していた。吉井理人新監督は投手コーチとして日本ハム時代を共にした。だが、いかんせん、ここまではライバル球団に資金力で劣っている
- 新庄監督は早くから近藤抜きの外野陣の構想を公言している。来年から新球場に移転するにもかかわらず、看板選手の残留の可能性は低い
- オリックス、フロント関係者「吉田の抜けるレフトのポジションを考えたら何としても近藤に来てほしかったが、マネーゲームになると降りざるを得なくなる」「おカネじゃない、とか言いながら結局はカネじゃないか」「今年の負けがよほど悔しかったんだろう。何が何でも獲りに来る。栗原、上林とかケガが治れば中心選手になれるのに、アテにされていない。チームが高齢劣化なのに何で使わないんだろうという選手はたくさんいる」
- 「近藤は勝利への執着心が強いことで知られています。今季チームはぶっちぎりの最下位。来季は優勝を目指しますとフロント、首脳陣とも意気込んでいるが、現有戦力を見ると厳しさも感じます。近藤は侍ジャパンの常連メンバーでもあり、ほかのチームの選手とのネットワークも築いている。強いチームで優勝争いに加わりたいと考えるのは自然なこととも見られています」(放送関係者)「特に金子コーチは生え抜きコーチとして長く選手、チームを見てきました。そのコーチも離れ、いよいよ新庄監督の肝入りのコーチばかりが増え、来季はどんな野球を行うのか、期待と同時に不安も高まっています」
- 近藤健介氏、資金力のあるソフトバンクとオリックスの2択に絞ると、独自のルートを使って両球団の関係者にチームの雰囲気や練習環境を徹底リサーチ。日本ハム関係者を挟んで連絡がきたという、このOBは特に住環境を念入りに尋ねられた
- FA近藤健介とソフトバンクの大型契約 ウラで見逃せない代理人の存在
- 近藤選手の新庄監督への3つの不満
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